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林志鵬(リン·チーペン/a.k.a. No.223)
張克純ジャン·クゥーチュン
陳蕭伊チェン·シャオイ

Lin Zhipeng
Zhang Kechun
Chen Xiaoyi

2023年4月28日(Fri)-5月28日(Sun)

​11:00 - 18:00

 

 

 

 

 

キュレーター:許力静 Xu Lijing

コーディネーター:王露 Wang Lu

デザイナー:翟倩文 Zhai Qianwen

 

主催:ARTiX³

共催:一般社団法人日本国際文化芸術協会(JCA)

協力:Akio Nagasawa Gallery

デザイナー:翟倩文 Zhai Qianwen

©林志鵬(リン·チーペン/a.k.a. No.223 Lin Zhipeng)                          ©陳蕭伊 (チェン·シャオイ/Chen Xiaoyi )                        ©張克純 (ジャン·クゥーチュンZhang Kechun)

2023年4月28日 、アーティスト支援やコミニティー形成などを通じた新たなエコシステムを築くことを目的とする一般社団法人日本国際文化芸術協会(JCA)が、東京·台東区にアートスペースのARTiX³ (アーティクスキューブ) を開設します。また、4月末から5月末にかけてオープン記念企画展『中間地帯』を開催いたします。

 

本企画展は、予期せぬパンデミックから生まれる新しい発見をテーマにし、国際的な活躍が目覚ましい中国人写真家·アーティストの林志鵬、張克純、陳蕭伊らの新作を日本初披露します。

 

林志鵬の「表現」、張克純の「観察」と陳蕭伊の「探求」がつながり、一つの「中間地帯」が構成され、幅広い生活体験に基づく人間の心の多様性をたたえ、浮かび上がる社会像を考察することを試みます。さらに、中国の現代写真表現やクリエーションとは何かをあらためて検証し、今日の中国写真表現の「個」と「面」を観覧する展覧会にもなるでしょう。

 

タイトルの「中間地帯」は本来、「どの勢力にも占有されていない土地」との意味が含まれ、ARTiX³は、「中間地帯」のようなアート開放区になりたいと思います。コロナ禍を経て、途絶えてしまった国際的往来を再構築し、日中の間に異なる人々や文化が共存していることを再認識することをしたい、という思いも込められています。

[ 関連イベント]

オープン記念企画展『中間地帯』の開催に合わせ、トークイベントを会場観覧とオンライン配信のハイブリッドで開催いたします。 

今回は、 写真評論家の飯沢耕太郎氏、文筆家の大竹昭子氏、フォトディレクターの速水惟広氏をお招きして、3人のアーティストが作り出すそれぞれの作品についてお話しいただきます。

[ トークイベント *日⇋中通訳付 ]

① 5月06日 (Sat)  15:00ー16:30 林志鵬(オンライン参加) & 飯沢耕太郎(写真評論家|会場参加)

② 5月13日 (Sat) 15:00ー16:30 張克純(オンライン参加) & 大竹昭子(文筆家|会場参加)

③ 5月27日 (Sat) 15:00ー16:30 陳蕭伊(オンライン参加) & 速水惟広(フォトディレクター|会場参加)

               

定員        15名(会場観覧)|100名(オンライン観覧)
参加費       会場観覧:各回1000 円(要予約/当日お支払い下さい)

     オンライン観覧:無料(要予約)

     「JCA COMMUNITY」メンバー:無料(要予約)

会場        ARTiX³  F 1  F 2 |東京都台東区根岸三丁目13-1

飯沢 耕太郎    Kotaro Iizawa

写真評論家。きのこ文学研究家。1954年宮城県生まれ。1977年日本大学芸術学部写真学科卒業。1984年筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。主な著書に『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書1996)、『デジグラフィ』(中央公論新社 2004)、『きのこ文学大全』(平凡社新書 2008)、『写真的思考』(河出ブックス 2009)、『キーワードで読む現代日本写真』(フィルムアート社 2017)、『きのこ文学ワンダーランド』(DU BOOKS 2013)などがある。

 

大竹 昭子 Akiko Ohtake 

文筆家。1980年代初頭にニューヨークに滞在、文章を書きはじめる。小説、エッセイ、批評など、ジャンルを横断して執筆。小説作品は、人間の内面や自我は固定されたものではなく、外部世界との関係によってさまざまに変化しうることを乾いた筆致で描き出し、幅広いファンを生んでいる。最新刊は他者の撮影した写真から物語を創作した短編集『いつもだれ かが見ている』。写真に関するの活動も多く、トークショーやワークショップをおこなう。著書に『この写真がすごい』『彼らが写真を手にした 切実さを』『ニューヨーク1980』など。2019年には個人で「カタリココ文庫」を創刊し、出版をつづけている。

 

速水 惟広    Ihiro Hayami

フォトディレクター。T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO(東京国際写真祭)ファウンダー。写真雑誌「PHaT PHOTO(ファットフォト)」編集長を経て、2017年に上野公園にて東京初の屋外型国際写真祭「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」を開催。その後、2020年より東京駅東側エリアに舞台を移し開催。これまでに手掛けた主な企画展に「The Everyday -魚が水について学ぶ方法-」(共同キュレーター きりとりめでる、2022)、アレハンドロ·チャスキエルベルグ「Otsuchi Future Memories」(岩手県大槌町、2016ほか)。最近の活動にPhotolucida Critical Mass審査員(2022)、LensCulture Critics' Choice23審査員など。

 

 

お申し込み方法: 電子メール、またはWeChatにて下記申込先までご連絡下さい。定員に達し次第受付終了いたします。

お申し込みの際は件名「中間地帯トーク+番号の① / ② / ③+会場観覧 / オンライン観覧」とし、お名前、ご連絡先(電話番号、WeChatのいずれか)を明記の上お申込み下さい。

 

[ 例 ]

件名:中間地帯トーク①会場観覧

名前:根岸 三子

電話番号:03-6458-1868 / WeChat:JCA_Association

 

申込先: 

MAIL. info@jca3.art

 

WeChat. JCA_Association

WeChat申込用QRコード 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ 申し込みのご注意 ]

 お電話でのお申し込みは受け付けておりませんのでご了承下さい。
■ 本文にはお名前、ご連絡先を明記下さい。
■ 会場観覧の場合、席に限りがございますので、キャンセルの場合にはお早めにご連絡頂きますようお願い致します。
■ お申し込みいただきましたら折り返し電子メール、またはWeChatでご連絡差し上げます。

■ ご記入いただいた個人情報は、上記の利用目的のみに使用し、第三者に提供することはございません。

 

 

 

林志鵬(リン·チーペン/a.k.a. No.223)

『 No.223 2020~2023』|写真|2020~2023

林志鵬の写真は、色鮮やかな花々や果物と肉体、愛と混沌、ファンタジーとエロティシズムが混在し、常に強い個人的な特徴を持ち、ポップアートの構成要素も備えています。彼は自らの経験を出発点に、日記のような創作によって、現代人の生活を視覚化し、象徴化すると同時に、保守的な中国文化において、80、90年代以降の若者たちの精神や活動を捉えました。彼らは急速に発展する社会と同様に無関心な社会から逃れ、柔らかな無邪気さ、遊び心、ある種の楽観主義に彩られる人生の快楽に憧れます。

 

近年、林の作品はさらに多様な生命形態の探求へ向かいます。彼は「万物平等」を信じ、観察者と参加者の両方の立場を取り、作品を通じて人間と万物の間に「無知のヴェール」を架けようとしています。人間と同様、花や果物、植物、動物、そして物体にも、それぞれ独自の生命力があり、成長や衰退、消滅や死を経験します。2020年から現在まで、3年間の断片的な記録は林のライフワークの一部となり、共感や立場の交換の中で、この世代の集合詩的日記となるかもしれません。

 

プロフィール

林志鵬は1979年、中国広東省生まれ、北京を拠点に活動する写真家。近年に登場した中国の新しい写真の代表的な人物であり、ソーシャルメディアやその他のオンラインプラットフォーム、そして自費出版したジンによって作品を普及させた。デビュー以降、自費出版含め10冊の写真集を出版し、 著書の『No.223』はPHOTOEYE誌で2012年のベスト写真集に、『Sour Strawberries』はスペインのEl Pais誌で2018年のベスト写真集に選ばれた。展覧会も国内外で開催し、連州国際写真祭、Paris Photo Fair、Unseen Photo Fair Amsterdamなどで作品を発表。近年の主な個展に、デラウェア現代美術館(アメリカ)、Canton-Sardine Gallery(バンクーバー)、Akio Nagasawa Gallery(東京)、The Walther Collection(ウルム、ドイツ)、In Between Gallery(パリ)、M97 Gallery(上海)、Styglitz19(ベルギー)、Loppis Galleria(イタリア)などがある。 “編号223”は、彼がウェブ上でも使っていたアーティストネーム(ウォン·カーウァイ監督作品の映画『恋する惑星』(原題:重慶森林、Chungking Express)の登場人物”警官223号”から採用)。

 

http://linzhipeng223.com/

陳蕭伊(チェン·シャオイ / Chen Xiaoyi)

『俯瞰者』|写真|2021

陳蕭伊が近年進行中のプロジェクト『横断漣漪紀:「深層から聞いたいくつかの言葉を言っている」』では、資源地域としての歴史的な中国の中西部に焦点を当て、横断山脈(おうだんさんみゃく)の鉱山や鉱山遺跡を入り口として、失われた時間、自然、大地を掘り起こし続けています。 過去の鉱業から今日の山の生息地まで、陳蕭伊は山の時間的な積み重ねと土地関係の中で作品を制作し、より広がりのある物語を通して西部の山のイメージを「スキャン」することを試みています。『俯瞰者』は陳が「スキャン」したイメージの中の一つです。

 

『テチス海が西に後退するとき、残音を残す』|映像|2022

4k, single channel video, color,

24’52”

Sound:白水Baishui

 

6500万年前、ユーラシアプレートとインドプレートがギュッとくっつき、古代のテチス海が後退し、生まれたのが横断山脈です。その古代の堆積物が海から生まれたのです。中国南西部の山岳地帯に住むチベット族やイ族の伝説では、鉱石は山の神の食べ物であり、人間が何千年もかけて山神の食物を奪い、近代文明への道を切り開きました。

『テチス海が西に後退するとき、残音を残す』の手がかりになるのは、標高の高い山中で崇められているシャンク貝です。映像はストップモーションで切り替わります。それらはすべて、中国南西部の横断山脈にある廃坑や山林に焦点を当てた「風景」に関連しています。画像に対応するテキストとナレーションの内容は次の通りです。アルス族の老人が、絶滅の危機に瀕している彼らの言葉で、古代のシャンク貝の伝説を語っています。もう一つのパートは、ノヴァリスの未完の小説『ハインリヒ·フォン·オフターディンゲン』(1802年)を翻案し、地下世界から生まれる知覚と思考を探るものです。儚い人生の短さと絶え間なく変化する土地の関係性において、遠古の時空が呼び起こされます。鉱山跡や自然、山の中で撮影されたイメージが、現代にありながら、テキストのポリフォニーから喚起されるイメージは、地層が過ごす時間の積み重ねです。 シャンク貝は鍵のように存在し、尺度間の対話を連結したのです。現在から過去へ、山から海へ、人間から石へ、一種のタイムトラベルとも言えるでしょう。

 

陳は、長年写真を基軸に、特定のメディアにとらわれることなく、イメージの制作を通して、生き物の微細な知覚に着目し、既成の論理、知覚、想像力に常に挑戦し、存在そのものへの問いを投げかけています。

 

 

プロフィール

陳蕭伊は1992年、中国四川省生まれの写真家、メディアアーティスト。2014年にロンドン芸術大学でファインアート写真修士号を取得し、現在は成都を拠点に活動している。 作品は、第7回中国三影堂写真賞受賞、2017年度Forbesの「30 UNDER 30(Art)」アジアランキングへの掲載、また中国国内外での多数の展覧会に参加している。

 

https://chenxiaoyi.net/

張克純(ジャン·クゥーチュン / Zhang Kechun)

『懸園』(げんえん)|写真|2022

庭園は古くから造られており、中国宋朝の皇帝徽宗(きそう)(趙佶)は王宮庭園艮岳(こんがく)を自ら主宰し、国を挙げて造営に尽くしました。また、バビロニアのネブカドネザル2世は、ホームシックにかかった王女のために、バビロンの空中庭園(別名:懸園)を造りました。

 

中国は都市建設における植木や庭石の大きな需要に応えるため、四川省の温江( おんこう)、江蘇省の常州(じょうしゅう)、浙江省の杭州(こうしゅう)、広東省の仏山(ぶつざん)など、ほとんどの都市が郊外に特別な流通センターを持ち、いずれもかなりの規模です。3年前、張克純は温江に移住し、自宅の隣にもこのような流通センターがありました。 エキゾチックな木や石などが全国から集められ、日本で多く見られる植物のクロマツやカエデでもそこで普通に見られます。新しく作られた公園や居住地、道路に運ぶために、それら植木や庭石が毎日のようにクレーンで持ち上げられてます。張はその光景を見つめ、木や石を空中に持ち上げる瞬間を撮影し、彼の『懸園』に収録しています。

 

張は、国家のアイデンティティに関わるような壮大な風景を撮影し、文化遺産と近代化の影響の関係性を探り続け、中国のポスト工業化された風景を考察する作品を発表してきました。

 

 

プロフィール

張克純は1980年、中国四川省生まれ、中国の現代写真を代表する写真家。2008年にNational Geographic Picks Global Prizeを受賞し、2012年に三影堂撮影賞にノミネート、2013年にSony World Photography Awardsの最終候補となりなど、2014年『The Yellow River』でフランスのアルル写真祭でディスカバリー賞を受賞した。パリのPhotoquai、中国のBeijing Biennale of Photography、インドのDelhi Photography Festivalなどでも作品を発表。

 

https://zhangkechun.com/

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